ホーム > 知っておきたい発達障害メディア > 「外ではいい子、家で癇癪」はなぜ?発達障害との関係と小学生への対応

2026.10.14
子育て・育て方悩み
学校や園では「特に問題ありません」と言われるのに、帰宅すると強い癇癪が出る。「家庭での接し方がよくないのでは」と悩む保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
安心できる家庭に戻ると緊張がほどけ、感情が表れやすくなる場合があります。ただし、理由は一つではありません。疲れ、周囲の刺激、空腹、予定の変更、気持ちを言葉にする難しさなどが重なることもあります。
この記事では、家庭で癇癪が出る背景、癇癪への対応、学校への伝え方を紹介します。癇癪だけで発達障害かどうかを判断せず、本人の負担と伝えやすい方法を考えます。
学校と家庭では、人数、音、活動の流れが異なります。集団の中で周囲に注意を向け、予定に合わせることに多くのエネルギーを使い、帰宅後に気持ちが大きく表れる場合があります。
どちらかを作られた姿と決めつけず、その環境で表れている本人の姿として捉えます。
家庭で緊張がゆるみ、疲れや気持ちが表に出やすくなることがあります。ただし、癇癪は家庭で安心できている証拠とは言い切れません。癇癪の有無で家庭環境を評価せず、本人の負担が大きくなった条件を見ていきます。
授業や集団活動による疲れ、音や人の多さ、予定変更、空腹、睡眠不足などが重なる場合があります。原因を一つに絞るより、日時、直前の予定、帰宅後の過ごし方、落ち着くまでの時間、役立った対応を短く記録すると、傾向を整理しやすくなります。
癇癪は、本人の負担が大きくなったときの表れである場合があります。まず安全を確保し、刺激を増やさないことを優先します。
物を投げる、飛び出すなど危険が迫る場面では、「止まって」「ここで待とう」のような短い言葉で安全を優先します。伝え方は落ち着いた後に考えます。
ライズの活動は、癇癪をなくすための訓練ではありません。気持ちの表し方、予定の確認、休み方の選択肢に関する具体的な活動を紹介します。
StepUP蒔田通町教室の「みんなの怒りスイッチを探せ」では、さまざまな出来事について、自分ならどのくらい怒りを感じるかを1〜10の数字で表しました。同じ出来事でも感じ方に違いがあることを確認し、その場から少し離れる、深呼吸する、6秒数える、別のことをするなど、気持ちが大きくなったときに選べる行動も考えています。
蒔田駅前では、お題をもとに相手の感情を考えるゲームを行いました。相手の気持ちを決めつけず、「うれしい」「困った」「不安」などの言葉に触れる活動です。
数字や言葉は、本人の状態を伝える方法の一つです。「今の気持ちは1〜10ならどのくらい?」と聞く方が答えやすい場合もあります。
港南台の個別療育では、3つの課題に順番に取り組みました。一つが終わったら使った物を片付け、終了を確認してから次へ移り、活動の始まりと終わりを明確にしています。
ししがやのSSTでは、「プール」「買い物」「遠足」「お泊まり」という場面ごとに、弁当、水着、水筒、パジャマなどの絵カードから必要な物を選ぶ「身支度競争」を行いました。口頭の説明だけでなく、絵を見ながら場面と持ち物を結び付ける活動です。
家庭でも、「宿題、夕食、お風呂」と一度に伝えず、「まず休憩。その次に宿題」と区切る方法があります。紙や絵を使う場合も、本人が見やすい情報量にします。
StepUP蒔田通町教室では、活動の合間に10〜15分の休憩時間を設けています。ウノやトランプ、ボール遊びのほか、一人で漫画を読むなど、休み方を選んでいます。
帰宅直後は、学校の話や宿題を求める前に、まず休める時間をつくる方法があります。静かに過ごす、好きな物に触れるなど、本人が選びやすい候補を用意します。
癇癪が強く出ている間と落ち着いた後では、必要な関わり方が異なります。最中に理由を尋ね続けると、さらに負担になる場合があります。
危険な物を遠ざけ、きょうだいを別の場所へ案内するなど、まず安全を確保します。声をかける場合は、「ここにいるよ」「落ち着いたら話そう」のように短く伝えます。抱きしめる、別室へ移動させるなどの対応が、すべての子どもに合うわけではありません。本人が受け入れやすい距離や場所を普段から確認しておきます。
落ち着いた後も、すぐに反省や説明を求める必要はありません。「話す」「指差す」「数字で示す」「今日は話さない」などから、本人が使いやすい方法を選べるようにします。
言葉を短くしたり、予定を具体的に示したりする工夫は、「発達障害のある子への声かけは?場面別「声かけ変換表」と伝わりやすくする工夫」でも紹介しています。
気持ちを伝える方法は、会話だけではありません。カードやジェスチャーを含め、遊びを通して伝え方を増やす考え方は、「SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは?遊びを通した取り組みと家庭での関わり方」も参考にしてください。
学校で困りが見えないと言われても、家庭の様子は支援を考えるための大切な情報です。文部科学省の特別支援教育ワーキンググループ第8回配付資料でも、家庭での様子を個別の教育支援計画へ反映するなど、保護者の参画が重要だと示されています。
学校へ伝えるときは、双方の観察を持ち寄ります。
例えば、「学校では大きな困りは見えないと伺っています。一方、帰宅後に強い感情が出る日があります。学校で疲れが見える時間帯や、切り替えに負担がありそうな場面があれば教えてください」と伝えます。
学校に原因の特定を求めず、音の多い活動や予定変更など、本人の負担を考える情報を尋ねます。
外では落ち着いているのに家で癇癪が出る場合、家庭での関わり方だけに原因を求める必要はありません。安心できる場所で緊張がほどけることに加え、疲れ、刺激、空腹、予定の変化などが重なっている場合があります。
安全を確保したうえで、本人が負担を伝えやすい方法や休みやすい環境を探します。学校と家庭の情報を合わせ、取り組みやすい条件を整理していきましょう。
癇癪があることだけで、保護者の接し方が原因とは判断できません。疲れ、周囲の刺激、予定変更、空腹、気持ちの伝えにくさなど、複数の条件が関係する場合があります。保護者を責めるのではなく、起きる前後の状況と本人の負担を整理することが大切です。
癇癪だけで発達障害かどうかを判断することはできません。癇癪の表れ方や背景は一人ひとり異なります。診断名を推測するより、どのような場面で負担が大きくなるか、どのような伝え方や環境が役立つかを具体的に確認しましょう。
まず危険な物を遠ざけ、本人と周囲の安全を確保します。気持ちが大きくなっている間は、長い説明や質問を避け、短い言葉で伝えます。落ち着いた後に、話す、数字で示す、カードを選ぶなど、本人が使いやすい方法で振り返ります。
年齢だけで一律に区切ることはできません。本人の負担、生活環境、気持ちの伝え方などによって表れ方は異なります。「何歳までに直す」と急がず、強く出やすい条件や、本人が落ち着きやすい方法を周囲で共有していきます。
在籍校の担任、児童支援専任教諭、スクールカウンセラー、自治体の教育相談や発達相談窓口などがあります。学校と家庭で様子が違うことも、そのまま伝えて構いません。相談先に迷う場合は、まず学校や区市町村の子育て相談窓口へ確認してください。
家庭だけで抱え込まず、身近な窓口へ様子を伝えられます。相談時に、支援やサービスをすぐ決める必要はありません。
まずは学校や地域の窓口にご相談ください。放課後等デイサービスも、選択肢の一つです。

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