ホーム > 知っておきたい発達障害メディア > 発達障害のある子への声かけは?場面別「声かけ変換表」と伝わりやすくする工夫

2026.09.16
子育て・育て方悩み
「何度声をかけても動き始めない」「『早くして』と繰り返すうちに、親子ともに疲れてしまう」。毎日の支度や片付けで、そのように感じる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
発達障害のある子どもの中には、曖昧な言葉から求められている行動を読み取ることや、一度に多くの情報を受け取ることに難しさを感じる子もいます。声かけが届かないように見えても、反抗や努力不足とは限りません。
この記事では、朝の支度、宿題、片付け、予定変更など、家庭でよくある8場面を「発達障害のある子への声かけ変換表」にまとめます。ライズの活動で大切にしている見通しの示し方も交えながら、家庭で無理なく試せる工夫を紹介します。
発達障害のある子への声かけでは、「今、何をすればよいか」が分かるように、短く、具体的に、一つずつ伝えることが基本です。言葉だけで伝わりにくい場合は、時計、写真、絵、予定表、実物など、目で見て分かる情報を添える方法もあります。
政府広報オンライン「発達障害って、なんだろう?」でも、説明や指示を短い文で順を追って具体的に伝えることや、写真や絵などを使うことが紹介されています。
「着替えて、歯を磨いて、かばんを持ってきて」とまとめず、まずは「パジャマを脱ごう」と一つだけ伝えます。文の長さだけでなく、指示の数を減らすことがポイントです。
「早く」「きちんと」「少し待って」は、基準が人によって異なります。「7時30分になったら」「本を棚に戻したら」「タイマーが鳴るまで」のように、本人が確認できる目印へ置き換えます。
「あと1回で終わり。その次は手を洗おう」のように、終わった後の予定も伝えます。予定表から終わった項目を外す、時計を指さすといった見せ方も選択肢です。
声かけが伝わりにくい背景は一つではありません。言葉から行動を思い浮かべにくい、指示が多い、期限が分からない、今していることから気持ちを切り替えにくいなど、さまざまな可能性があります。
テレビや生活音が重なっているとき、空腹や疲れがあるときには、普段は分かる言葉でも受け取りにくくなる場合があります。返事がなくても、聞いていないとは限らず、行動を始めるまでに時間が必要なこともあります。
声かけを繰り返す前に、子どもの近くへ行く、周囲の音を少なくする、短い言葉にする、少し待つといった調整を試します。「やる気がない」と決めつけず、言葉と環境の両方を確かめます。
声かけ変換表は、子どもの行動を無理に変えるための正解集ではありません。「伝わりにくい言葉」の欄には、家庭でつい使いやすいものの、基準や次の行動が分かりにくい表現を挙げています。保護者の言葉を責める意図はありません。
表を暗記する必要はありません。繰り返し困りやすい場面を一つ選び、子どもが分かりやすい時刻、回数、物の名前、場所などに置き換えます。伝わり方は一人ひとり異なるため、本人の反応を見ながら調整します。
| 場面 | 伝わりにくい言葉 | 言い換えの例 | 伝え方のポイント |
|---|---|---|---|
| 朝の支度 | 「早くして」 | 「時計の長い針が6になったら、靴を履こう」 | 時刻と次の行動を一つ示します。時計を一緒に指さす方法もあります。 |
| 片付け | 「ちゃんと片付けて」 | 「赤い箱にブロックを入れよう。終わったら本を棚に戻そう」 | 片付ける物と場所を具体的にし、量が多いときは範囲を小さく区切ります。 |
| 遊びを終える | 「もう終わり」「いつまで遊んでいるの」 | 「あと1回で終わり。その次は手を洗おう」 | 残りの回数や時間と、次の予定を事前に伝えます。タイマーも使えます。 |
| 予定が変わる | 「予定が変わったから我慢して」 | 「公園は雨でお休みです。家でゲームをするか、工作をするか選べます」 | 変わった内容を早めに知らせ、可能なら代わりの予定を具体的に示します。 |
| 宿題を始める | 「宿題をやりなさい」 | 「4時になったら、算数の1ページ目を始めよう」 | 始める時刻と最初に取り組む範囲を決めます。全部ではなく小さな区切りから伝えます。 |
| お風呂・寝る準備 | 「そろそろ寝る準備をして」 | 「タイマーが鳴ったらお風呂へ行こう。出たらパジャマを着よう」 | 「そろそろ」を時刻や合図に置き換え、順番を二つ程度に分けて示します。 |
| 外出先で走り出した | 「危ない」「走らないで」 | 「止まって。白い線の内側で待とう」 | 危険が迫る場面では安全確保を優先し、短く止めてから安全な位置や行動を具体的に伝えます。 |
| きょうだいとのやり取り | 「けんかしないで」「仲良くして」 | 「まず手を離そう。次に一人ずつ話そう」 | その場でやめる行動だけでなく、代わりに何をするかを順番に伝えます。 |
変換表の言い換え例は、落ち着いているときに試すことを基本にします。強い不安や怒りがあるときに説明を重ねると、情報がさらに負担になる場合があります。安全を確保したうえで言葉を減らし、落ち着いてから次回の伝え方を一緒に考えます。
また、危険が迫っている場面では、丁寧な説明より「止まって」のような短い指示を優先します。安全な場所へ移動した後で、「白い線の内側を歩こう」など、次に取る行動を具体的に伝えます。すべての場面で同じ長さや順番の声かけを使うのではなく、状況に応じて使い分けることが必要です。
ライズでは、時計、カード、予定表なども使いながら、活動の流れやルールを確認しています。
港南台では、時計の針を動かし、予定に書かれた時刻と合わせる個別課題がありました。蒔田駅前では、矢印カードを見て進む方向を確かめる運動遊びを行いました。どちらも目で見た情報と次の行動を結び付ける活動です。
やこう幸では、交通安全学習を通して、道路で止まる場所や周囲を確認することを整理しました。安全に関わる場面では、守ることを具体的な行動として伝えます。
StepUPでは、残り時間や優先順位を考える謎解きや、投げる位置などの約束を事前に確認する運動に取り組みました。時間やルールを先に共有することは、活動の見通しを持つための手がかりになります。
家庭では、伝わらなかった言葉を責める材料にせず、次に試す方法を考える手がかりにします。毎回完璧に言い換えようとすると、保護者の負担も大きくなります。まずは朝の支度や宿題など、同じ困りごとが起こりやすい一場面から始めてみましょう。
家庭でうまくいった伝え方や難しかった場面は、学校や支援先とも共有しましょう。「指示が通らない」とまとめるより、「夕方は口頭だけだと動き始めにくい」「時計を見せると次の予定を確認しやすい」のように場面と方法を伝えると、周囲も同じ視点で考えやすくなります。
発達障害のある子への声かけでは、短く具体的に伝える、行動を一つずつ示す、時計や写真など目で見て分かる情報を添えるといった工夫があります。声かけ変換表は、子どもを言葉どおりに動かすためのものでも、保護者の言い方を採点するものでもありません。
子どもの反応だけでなく、伝える側の言葉、伝えるタイミング、周囲の環境も見直し、本人に合う方法を少しずつ探します。家庭だけで対応を抱え込まず、学校や支援先と伝わりやすい方法を共有することも大切です。
一度に多くを伝えず、「何をするか」を短く具体的に示します。言葉だけで分かりにくい場合は、写真、絵、時計、実物などを添える方法があります。ただし、理解しやすい方法は一人ひとり異なるため、本人の反応を見ながら言葉の長さや見せ方を調整します。
発達障害のある子の中には、先の見通しが変わることに不安や戸惑いを感じる子もいますが、全員に当てはまるわけではありません。変更が分かった時点で新しい予定を具体的に示し、可能であれば代わりの選択肢や次にすることも一緒に伝えます。
診断の有無だけで接し方を決めず、本人が困っている場面と、分かりやすい伝え方を具体的に確認します。短い声かけや予定表が役立つ場合もありますが、必要な支えは一人ひとり異なります。家庭で判断を抱え込まず、学校や地域の窓口へ相談することもできます。
子どもへの声かけや発達について迷うときは、家庭だけで抱え込まず、次のような公的な窓口へ相談できます。相談するときは、困りごとをうまく整理できていなくても構いません。気になる場面やこれまで試した方法を、分かる範囲で伝えます。
まずは学校や地域の窓口にご相談ください。放課後等デイサービスも、選択肢の一つです。

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港南台Kビル201

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横浜市鶴見区獅子ヶ谷1-24-34

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川崎市幸区南幸町2-26-12
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